作詞 林 柳波
作曲 井上 武士

1.うみは ひろいな 大きな
  つきが のぼるし 日が しずむ。

2.うみは 大なみ あおい なみ
  ゆれて どこまで つづくやら。

3.うみに おふねを うかばして
  いって みたいな よその くに。

小さい子どもから大人まで、老若男女を問わず、この「うみ」を知らない人はいないほど、愛され歌われています。「♪海は広いな大きいな~」と歌いだせば、目の前にキラキラ輝く広大な海が浮かんできます。この歌は、1941年(昭和16年)に、初等科1年生向けに採用された歌だそうです。軍国主義の強い時代の歌ですが、夢のある明るい印象を受けます。作詞をした童謡詩人・林 柳波、作曲者の井上 武士お二人とも海の見えない土地で生まれ育ったので、海への憧れがとても強かったのでは、と言われています。この歌には、次のような逸話があるそうです。作曲家の團 伊玖磨と芥川 也寸志が東京の陸軍音楽隊にいた頃、この歌がラジオで流れてきたそうです。戦時中のこと、この歌を聴いて、「行ってみたいな、よそのくに、か。外界(そと)には自由があるんだなぁ。」と、二人とも涙でぐしゃぐしゃになったそうです。後に、團 伊玖磨は「あの小さな唱歌に、何故か芥川も僕もショックを受け、自由という広々とした海を思ったのだった。」と語っています。

 

“うみ”と言えば、小学生の夏休み、父の友人たちの家族と共に島に行って、キャンプをしたことが思い出されます。夜、テントを張った場所が平らでなくて、かなり傾斜があり、子どもたちが次々にゴロゴロ、ゴロゴロ転がって、窮屈だけど面白く、笑い声が大きくて叱られてしまいました。翌朝、灯台のあるところまで皆で歩いて行き、そこでラジオ体操をしました。まわりにハマユウの花が自生していて美しく、その時の光景が今でも忘れられません。あの時の海は、今もそのまま残っているのでしょうか。