作詞 北原白秋
作曲 山田耕筰

1.
雪のふる夜は 
たのしいペチカ
ペチカ燃えろよ 
お話しましょ
むかしむかしよ
燃えろよ ペチカ

2.
雪のふる夜は 
たのしいペチカ
ペチカ燃えろよ 
おもては寒い
栗や栗やと
呼びます ペチカ

3.
雪のふる夜は 
たのしいペチカ
ペチカ燃えろよ 
じき春きます
今にやなぎも 
萌えましょ ペチカ

4.
雪のふる夜は 
たのしいペチカ
ペチカ燃えろよ 
だれだか来ます
お客さまでしょ 
うれしいペチカ

5.
雪のふる夜は 
たのしいペチカ
ペチカ燃えろよ 
お話しましょ
火の粉パチパチ 
はねろよペチカ

明治38年、日露戦争に勝利した日本は、翌年、南満州に鉄道会社(満鉄)を設立しました。
現地には南満州教育会があり、日本の子供たちが満州に親しみを覚えることのできる教材
を用いて、教育を行おうとしました。そうした中で、満州の風土を反映させた歌、満州色
豊かな歌が制作されていきました。1924年に発表された北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「
ペチカ」もそのひとつです。ペチカとは、シベリアや北欧などで使用されるレンガ造りの
暖房装置のひとつです。満州の寒さは日本とは比べ物になりませんから、大型の暖房装置は
欠かせないそうです。レンガが温まり、その輻射熱で部屋全体が暖かくなるそうです。


「ペチカ」の1番から5番までの歌詞は、まるで童話でも読んでいるかのようです。ペチカのある暖かい部屋へと引き込まれていきます。外では雪がしんしんと降り積もっていきます。厳しい冬の寒さの中で、家族が集まって憩えるのはペチカのある部屋。外では、「焼き
栗はいかがー。」と栗を売る声が聞こえます。赤々と燃えるペチカの傍らでは、話がはずんでいきます。お父さんお母さんの子供のころの楽しい思い出や、子ども達の明るい笑い声が
聞こえてきそうです。そして、お客さまがいらっしゃるのを楽しみに待っています。


薪や石炭を燃やして暖をとる。かすかにパチパチと燃える音がする。
薪や石炭を燃やすことは、今ではあまり見かけなくなりました。しかし、最近ではあえて薪
ストーブや暖炉を取り入れた生活が注目されています。そこでおこされる炎をじーっと見ていると、落ち着いた気持ちになり、ゆったりとしてきます。世の中の慌ただしさ、喧騒から
引き離されて、静かな世界へと招いてくれます。